【書評】夜に熟睡して、日中に活動的であるための実践的テクニック集

梅雨になり、湿度が高い日々が続いています。
夜にベッドに入っても蒸し暑くて中々寝付けない。
かといってクーラーを入れて寝ると、朝の目覚めが悪く寝た気がしない。

そんな状況を変えるべく読んだのが『マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠(著:西野精治)』です。

本書を読んで得た感想をまとめたいと思います。

具体的なテクニックが満載

なんと言っても本書の魅力は、睡眠を通して生活をどう改善するかについて具体的に書かれていることです。
実際、以下のような文章で本書は締められます。

エピローグ 今晩、「ジャンク・スリープ」から卒業しよう

(中略)

本書を手に取られたあなたにも、今日からできることは即改善して、今晩からぐっすり眠っていただければ、睡眠研究者としてこれほどうれしいことはありません。

そうすればきっと、「睡眠は最大のギフトである」という言葉どおりになることでしょう。

マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠 P.189, 191

「今晩」、「今日から」、「今晩から」、即効性が期待される言葉が並びます。

そして言葉に違わず、本書では具体的にどうすべきかが書かれているのです。

睡眠のテクニック

具体的ってどのくらい具体的なの?
では入眠の方法についてどのように書かれているか、実例を見てみましょう。

黄金の90分

まずは睡眠時間のうち、絶対に逃してはならない重要な時間帯について説明されます。

「睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類がある
そして最初の90分間のノンレム睡眠が睡眠全体の中で最も深い眠りなんだ
どんなに寝る時間が短くなったってこの90分の質を下げていはいけない」

マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠 P.66-67

睡眠時間はしっかり取れたはずなのに目覚めがスッキリしない、そんな経験はたしかにありますね。
逆に十分な時間寝てないのに、気持ちよく目覚めることもあります。

では、『黄金の90分』の質を保つためにはどうすればいいのでしょうか。

就寝時間までに時間が取れない場合

まずは就寝時間までに時間が取れない時の方法です。

「それから寝る前は湯船に浸からずにシャワーで済ますこと」

「シャワー?お風呂じゃなくて?」

「すぐに寝るときにはな」

マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠 P.73

よく睡眠というと入浴を勧められる場合が多いですが、ここではシャワーを勧められています。
なぜシャワーがいいのか、その理由については入浴がいい場合との対比で後に説明されます。

就寝までに時間を取れる場合

就寝時間までしっかり時間が取れる時には、入浴が勧められます。

「就寝の90分前までにすませられるようなら湯船に浸かれ
 入浴は体の奥まで温め そして冷やしてくれる

 40℃のお湯に15分浸かった場合90分ほどかけて体温は上がった分
 より下がろうとする性質があるから

 本来は入浴のほうが睡眠には適しているんだ」

マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠 P.113

『90分前』基準が具体的ですね。

寝たい時間から逆算して90分前にお風呂をすますようにすれば、グッスリ眠れるということでしょう。
これなら自分の生活スタイルに合わせて睡眠時間をコントロールすることができそうです。

日中に活動的であるためのテクニック

なぜ夜に熟睡したいかといえば、日中に活動的でありたいからでしょう。
これについても本書では説明してくれています。

睡眠と覚醒は対になっていて
よく眠るにはどう起きるのかも非常に重要

不眠などの睡眠の問題は朝からすでに始まっているのです

グッスリ眠るためには日中の「最高の覚醒」が必要です
そのための11個の覚醒戦略を今日はご紹介します

マンガでぐっすり!スタンフォード式 最高の睡眠 P.140-141

これに続いて、有名な『太陽の光を浴びる』などのテクニックが11個も説明されます。

まとめ

私は子供の頃から寝付きが悪く、夜型の生活から抜け出せないことに悩んできました。
しかしこの本を読んでから、自分が起きていたい時間に起きているように、生活時間をコントロールできています。

生活時間は自分の都合だけで決めることができず、会社での勤務時間など周囲に合わせなければならない場合が多いです。
しかし本書のように具体的な方法が書かれていれば、自分を周囲に合わせていきやすいです。

名著を元に書かれた本書は、マンガで読みやすく、ポイントが具体的で実践しやすい。
私の生活を充実させるためには欠かせない一冊です。

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