7月になり、会社の私が所属する部署にも新人が配属されてきました。
私自身が指導員に指名されたわけではないですが、いつ新人から話しかけられても対応できるように本を読んでおくことにしました。
それが『マンガでよくわかる 教える技術』(かんき出版)です。
この本を読んで次のような感想を持ちました。
- 自分の「教える」観はひどく凝り固まっていたということ
- 教える相手を自分に当てはめれば、教わる技術になること
- 自分の目標を達成する方法も教えてくれていること
上記3点について私が感じたことを書いてみたいと思います。
「教える」目的
私にとって「教える」というと、教科書を説明するような知識を伝えるイメージが強かった。
しかしマンガの中で以下のようなセリフが登場します。
ビジネスの結果はすべて社員の「それぞれの行動」の集積によるものです
ですから結果を変えるために「行動」を変える必要があるんです行動を変えれば成果も変わってきます
「教える」ということは結果をだすためにのぞましい行動を身につけさせることなんです
マンガでよくわかる 教える技術(P15-16)
「教える」目的は正しい「行動」をして「結果」を出してもらうことなんですね。
言われてみれば当たり前な気がしますが、全然気づいていませんでした。
こんなセリフもあります。
「教える」というのは「望ましい行動をできるようにする」か「間違った行動を正しい行動に変える」行為のことです
そのためには相手の「心」ではなく「行動」に目を向ける必要がありますね
マンガでよくわかる 教える技術(P32)
『「心」ではなく「行動」に目を向ける』
実は今度配属されてくる新人の中に変わり者という評判の人がいるのですが、これを読んで気が楽になりました。
サラリーマンとして正しく仕事をしてもらえるように接していけばいいんですね。
教わる技術
何かを教わって「わりました」と答えたんだけど、後に思い返してみるとよくわかっていなかった。
作業指示を受けて「できます」と答えたんでだけど、実際に手をつけてみたら考えていた以上に重たい作業だった。
私にはそんなことがよくあります。
マンガでは作業指示を出す側の立場から、以下のようなセリフが登場します。
指示されたことを本人が本当に理解できているか確認する方法ってないんでしょうか?
そうですねー
マンガでよくわかる 教える技術(P69)
「復唱させる」
「レポートを書かせる」
「成功パターン・失敗パターンを考えさせる」
という3つの方法がありますよ
教わる側の立場からすると、「成功パターン・失敗パターン」を聞き出すのは重要そうです。
私事ですが、私の上司は丸投げ上司です。
仕事を任されては大変は目にあっています。
しかし私の側にも問題があった。
もっと成功パターン、失敗パターンなど重要なことを聞き出してから仕事を受けるべきでした。
教える技術は立場を変えると教わる技術。
今後に向けて、自分に足りていない技術が見つかった気がします。
目標を実現する技術
本の中では、部下に目標を達成させるための具体的な方法も書かれています。
今日の目標はもう達成できたヨ!
毎日目標をクリアできると達成感あるネ!うんうん
マンガでよくわかる 教える技術(P78)
その調子でスモールゴールをクリアしていけば週間目標なんてあっという間だよ
タスクを小さく分割してこなしましょうということですね。
一度に多くのことを言われても受け入れられませんから(中略)
ピックアップした業務や行動の中から、とくに重要なものを2、3個に絞って残りは全部やらないと決めてしまうんです。
マンガでよくわかる 教える技術(P81)
目標を絞り込む。これが難しい。
あれもやりたい、これもやりたい、とついつい目移りしてしまうんですね。
しかしそれではいつまで経ってもゴールにたどり着けない。
なにか良い方法はないかとWebを探していると、目標を3つまでに絞り込むというピッタリなページが見つかりました。
このページを見て「これは行ける!」と思い、ここ1ヶ月ほどは帰宅前の30分で
・会社を出てからやりたいこと(重要度は高いが緊急度は低いこと)
・翌日のAM/PMの重点タスク
をエクセルでまとめ、印刷してから帰るようにしました。
帰宅前にやらなければならないことをまとめているので、帰宅後もストレスなくやりたいことに集中できている気がします。
最後に
この本の「はじめに」に以下のことが書かれています。
「いつ・誰が・どこで」行っても効果が上がる科学的なメソッドなので、教え手(上司)と学び手(部下)がどんな人でも、”(組織の中の2割のハイパフォーマーを除いた)残り8割の人たち”を短時間で戦力に変えることができます。
マンガでよくわかる 教える技術(P4)
そんなことができるのかな、と思っていました。
学び手がわかったかどうかなんて、相手の心の中を覗き込むしかないし、そんなことできるわけがない。
しかし相手が「行動」できているかに着目するのであれば、心の中なんて見る必要がないですね。
この本には自分にはない発想がたくさんあり、実践的で、使えそうな場面も多いです。
本当に読んでよかったと思える本でした。